福島第1原発に延増 惇キャスターが取材に入りました。 <br />そこから見えてきたのは、汚染水漏れや停電など、相次ぐヒューマンエラーが起きている中で、高度な作業を、これから行わなければならないという現状でした。 <br /> <br />報道陣が最初に向かったのは5号機の原子炉建屋。 <br />狭く薄暗い通路を進んでいき、トーラス室に入ると、配管が複雑に入り組み、複雑な構造がうかがえた。 <br />足元のオレンジ色のタンクは、圧力抑制室で、配管の真ん中あたりまで、漏れた汚染水があるという。 <br />1号機では、この場所で、配管からの水漏れが確認されている。 <br />こうした問題に取り組むため、廃炉が決定している5号機は、廃炉作業の実験施設として活用される。 <br />次に向かったのは、原発の安全管理をつかさどってきた、1・2号機の中央制御室。 <br />マスコミに初めて公開された中央制御室。 <br />手元の線量計で5マイクロシーベルト(μSv)前後で、比較的低い値を示していた。 <br />そして、水位計の横には、走り書きがされていた。 <br />当時の張り詰めた様子がうかがえる。 <br />あの日、電源を失った原発の中央制御室は、原子炉内の圧力や水位の計測など、重要なコントロール機能を失った。 <br />あれから、まもなく3年。 <br />毎時、およそ1ミリシーベルトあった放射線量も、5マイクロシーベルト前後に下がった。 <br />室内には、当時車から外したバッテリーを使い、作業員が、わずかな明かりで電源の復旧にあたった痕跡が残っていた。 <br />福島第1原発・小野 明所長は「特に頑張っていた当直の人たちが、どんな形で仕事をやっていたかというのを、本当言えば、もっと早く見ていただきたいなと思っていたんですけども...」と話した。 <br />福島第1原発では、人為ミスによるトラブルが相次いでいて、福島県は、再発防止を強く求めている。 <br />福島第1原発では、汚染水の漏えいや電気系統のトラブルでプールの冷却が止まったり、人為的なミスが相次いでいる。 <br />そのうえで、今後は極めて高い放射線量の1~3号機で、格納容器の穴をふさぐという難易度の高い作業をしなくてはならない。 <br />福島第1原発・小野 明所長は「1・2・3号機は線量が高い。十分考えながら、作業を進める必要がある。十分に現場の調査をふまえて、計画などを練っていきたい」と話した。 <br />実際に内部に入ると、歩くのもひと苦労といった状況だった。